和歌山市は、大阪の難波から特急サザンに乗って、1時間ほど。特急列車に乗ると、1時間でもちょっとした旅行気分になれる。僕は、和歌山市に行くと必ず行きたくなる場所がある。それが雑賀崎であり、雑賀崎にある「番所庭園」という日本庭園だ。和歌山市駅からはバスで30分ほどで着く。あるいは駅前にあるハローサイクリングというシェアサイクル(e-bike)を利用してもいい。雑賀崎のバス停を降りて、集落の間の坂道の路地を進んだところに、番所庭園がある。
番所庭園は、かつて紀州藩が海上への見張り番所を置いていた場所なのだそうだ。どおりで、見晴らしもよく、遠くまで見渡せるわけだ。この開けた場所というだけでも心地がいいのだけれど、その場所が美しい庭園として整備されているということが、さらにこの場所を心地よくさせている。
庭園内には、至る所にベンチやテーブルが設置されていて、のんびりと休むことができる。僕は、寝転がることができるベンチがお気に入りで、仰向けになってのんびりするのが好きだ。景色も美しいのだけれど、波の音や鳥の鳴き声といった自然の音も心地がいい。何も考えずにのんびりするのにとてもいい場所なのである。